SAX&BRASS magazine vol27

2013年06月02日 12:35

待ちに待ったサクブラ、スペクトラム特集です。

ホーンのお三方が一緒にってのがもう、信じられないくらい興奮で。

また新田さんのお姿ってのも興味津々で発売の朝から頭の中はサクブラだらけでした。

昼休みに慌てて本屋に走って手に入れてざくっと読んだのでしたが、ほうっとため息。

その後も頭の中でインタビューを反芻したり仕事になりませんでしたねえ。

 

さて、そんな中。読みながら思った事をちょっと書こうかな。

 

”運命的な出会いとはああいうものじゃないかと”

 どんぺいさんは新田さんとの出会いを「ミラクル」だったと言ってらっしゃいました。

確かバンディーズの打ち上げか何かの時だったと思います。

それを聞いた私は感激というか、非常に心が震えたのですが。

改めて新田さんがこう言われたのを聞いて相思相愛というか、お互いがそう思っているからこそのあのサウンドというのが理解できるというか、そこまでじゃないとあのサウンドは出ないのかもとか色々思ったわけです。絶大なるお互いへの信頼感というか。

だって私が聞いたのは1年も前の話ですから。全然違うタイミングで同じ話が出てくるなんてなーと。

 

”1st2ndトランペットとか、俺トロンボーンとかだから低音楽器なんて意識は捨てて全員ソリストとして俺が!俺が!と”

 これは別バンドの事を相談する時にリードっぽく吹けない。セクションで慣れてるからなんて話してたら、そんな事言ったってスペクトラムは全員ソロだから。トロンボーンだってソリストなんだからリードと一緒じゃないって言われた事がありました。ちょうど先月のレッスンだったかな。

これもタイミング合いすぎて、しかも別な人から出た言葉だったから驚いた。

30年離れてるのに、しかも2年の活動期間だったのにこの人達の基本思想は全く一緒なんだってのが衝撃。

 

”中細管でフルパワーで早いフレーズ。今の子なら3日でやめちゃう。”

 って辞めません。がんばります。今の子かどうかはさておき。

 

”1曲で普通の人の10曲分の消耗。”

 なるほど。

昨日は別バンドでバストロを吹いてきたのですが、ビッグバンドでそんなに音を大きくなく吹いていて。でもfffとか出てきた時にはできるだけ大きくとか思うと、腹に力を入れて支えたりして、うっへー疲れるなあとか思った時にコレを感じました。

スペとかブラフの曲をやる時には常に腹に力が入って支える感じ。フルパワーで揺れないで吹かないとラッパ2本を支えられないから、そりゃもう必死です。トロンボーンだって。

でもね、スペとかキャンディーズとかブラフとかは不思議と疲れるのに楽しくてあっと言う間に時間が経っちゃうのよね。

気づくと1時間経ってたとかザラ。

 

”歌舞伎の要素。”

 うへえ、そうだったのか。

見得を切るってでもレッスンの時に聞いた事あったかも。

 

”フルパワーで脳天に突き刺さってくるような最高のエッヂを出せ”

 了解致しました。コピーするものとして目指します。

 

どんぺいさんのインタビューは私が思う事は少なくて、そうなのかあそうなのかあばっかり。

トランペット廻しの話は実際私もお聞きした事があるけど、やっぱりインタビューと同じで流血するんだよねって言われていましたっけ。

吉田さんがシングルタンギングってのは知ってる。

私はシングルしかできないからがんばろ。

 

さあ我が師匠、吉田さんのインタビュー。

まず、写真。普段よりかかなり若く写ってるけど。(笑)

 

”ホーン・スペクトラムに関してはトロンボーン7割で”

 はい、常々言われています。太いまっすぐな音でラッパを支える。

ストペの映像をよく見ると私が一瞬落ちる所があって、(ま、落ちるというかパワーダウンする所)そこがいきなり音が薄くなるのよね。

私も吉田さんに習うまでスペクトラムは大好きで10代の事からずっと聴いてはいたけども、トロンボーン吹きなのに凄いのはラッパで、しかも新田さんが吹いているんだと思っていました。だから楽器やらない人間なら更に当たり前に思っておかしくないんだと思う。よく考えてみたら新田さん歌ってるんだもん、吹けないよね。

んで、突き詰めていくとリードラッパとトロンボーンの2本であのサウンドを出している訳で。

じゃあ、どこが凄いのかって、やっぱりトロンボーンだし、そこが他のホーンセクションと違うとこだし、コピーしようとしてもなかなかあのサウンドにならない理由の一つだと思う。

これは本当に身にしみて実感するし、悪いけどストペは私がいなきゃあのスペクトラムサウンドは作れないと思っている。

確かに私は間違えたり暗譜ができなかったり一般的にはレベルのかなり低いプレーヤーですが、ことスペクトラムサウンドのコピーについては適任だとこれだけは自負しています。ま、ちょっとは自信がないとかっこいいステージなんてできないからね。大目にみてください。

 

”ホーンセクションで息をぴったり合わせる方法。なんといっても人間関係。”

 はい、これはストペは言う事なしかと思っています。私達3人は私を間に11歳上と下というチームなんですが、年齢差関係なくお互い言い合いになります。

喧嘩っぽくなる事もありますが、年齢差関係なく好きなことを好きなように言える関係で。常に3人一緒がいいんだけど、今は仕事の関係でちょっとばらばらで寂しい。

でも3人でいると話が尽きなくてねー。多分とても良い関係なのだと思っています。親子でもおかしくない年齢の年下の人に直立不動で怒られている人とか。素敵な関係だと思います。お互いがお互いをそれぞれ尊敬もしあってます。本人が書くのもどうかと思うけど。(笑)

この後の吉田さんのインタビューででてくる音の波形の話。実は私達3人でもお遊びレコーディングをした時があって、その時はまさしくこんな波形でした。もちろん劣化しますけど。

そもそも澁谷・阿武は同じ師匠についていたこともあり、音楽的頭も一緒だからか双子の様に同じ音色だし発音なんで当たり前の様にそのような波形になって。

エンジニアをやったのはSAXが必要なセクションの時に一緒にやる丸ちゃんだったんだけど、クレッシェンドのかかり方まで一緒とびっくりして報告をくれました。

私は某お蔵になったレコーディングにて澁谷・馬渕・丸山でやった時にミキサー室で波形を見た時に澁谷・馬渕でアタックは一緒で波形としては私の方が太めででも同形になっていたのを見て感動した覚えがあります。

3人での訓練のたまものかなと。常に二人からダメを出されて指導されつつなんですけど。

リードの出方を探りながら吹くのではなくココ!とそれぞれが吹いてばっちりと合う、それがかっこいいし理想だし。常に更なる精度アップを目指して練習したいと思います。

 

”一番吹いていた時は1日10時間くらい”

 私も高校生の時は結構吹いてたけど10時間はないなーすごいや。一番吹いていた時は朝練やって早弁して昼練やって部活やって夜練やって。かな。

毎日はほぼ吹いていた。音出すのが楽しくて楽しくて。

 

”うまくなりたかったら3時間、維持する為にも毎日1時間”

 すんません、むりっすー。2日に1日がいいとこで。家にスタジオがあったらなー。吹けるとこがあったらなー。

 

しかしお宝写真や譜面やら譜面解説やらあってボリューム満点な特集でした。

 

今回読んで思ったのは先にも書いたけど、トロンボーンがどうしても世の中に軽視されてる感が否めなくて。

でも実際大事なのはトロンボーンで吉田さんの奏法で。スペクトラムは一般にうまいとされているトロンボーン吹きが吹いても多分決まらなくて。

その違いであり重要さを新田さんやどんぺいさんがそれぞれ語っていたのが印象的でした。

特にスペなんかどんぺいさんと吉田さんの2本で吹いている事の多い事ったら。

私も常々へたくそ呼ばわりされたりすることが多いのですけど、少なくとも相方1号2号は私じゃなきゃダメって言ってくれるので、それを支えにこのバンドを解散までやってこうと思っています。

 

 

あ、タイミング良く昨日かなんかにメモリーの動画にコメントくださった方がいました。澁谷さんから(動画の管理役)

「<珍しく>トロンボーンにお褒めの言葉が入ったよ」

とか連絡がきまして。コメント読むにラッパ吹きの方かしらんといった感じですが、お褒め頂きとっても嬉しかったです。

とても励みになります。がんばりまっす。

 

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